サッカーについて最近考えたこと1
サッカーについて最近考えたことです。まとめるのが面倒なので、箇条書きです。
- 「サッカー新しい攻撃の教科書」という本によれば、サッカーの監督の役割は「無秩序なスポーツの中に秩序を導入すること」
- 古き良き時代のブラジルサッカーというか、テレ・サンターナのブラジルの黄金の中盤のような、クラッキたちが織りなす即興的サッカーこそ至高、という考え方
- footballistaのインタビューで当時ベティスの監督をしていたセティエンが言っていたようにポジションチェンジを多用する流動的なスタイルのサッカーはメリットよりもデメリットが大きい
- 時間とスペースが少ない中で、1に考える時間が少ない、2にポジションが崩れるため攻守にシームレスなサッカーを実践するのが困難
- 逆に言えば、そういったデメリットを解決できる方法が見つかれば、実践可能なのかもしれないが、極めて困難であるとの判断のもと、現在のような状況になっていると思われる
- 現在において、ポジションチェンジは旋回などの明確なルールによって行われることが多い?⇒ポジションバランスが崩れにくい
- 今のトレンドは選手個々の自由な発想に任せるのではなく、対戦相手や状況によって、プランAやプランB、プランCといったように、チームとして複数の戦い方を持つのが主流、なぜならそのほうが各選手の意思疎通がはかりやすいから、と思われる
- とはいえ、すべてパターン化されているのではなく、決まったプレー原則のもとで判断する必要がある。プレー原則(プレーモデル、ゲームモデル)というのは、岡田メソッドのようなサッカーにおけるセオリーのことか?
- パターンはパターン練習(相手を置かない)のような1つのパターン(一つのパスルート)、ゲームモデルは複数のパターン(複数のパスルート)から選手に判断させる?
- ビエルサのリーズやガスペリーニのアタランタも一見クラシックなスタイルのサッカーに見えるが、昨今のポジショナルプレーというか、配置的優位性を活かしたサッカーへのアンチテーゼとしてのマンマークベースのサッカーであり、ゾーンディフェンスの要素も多く持ち合わせていて、昔ながらのトイレまでついていくようなマンツーマンのサッカーとは趣が異なる。また、攻撃面においては、両チームともに昨今のポジショナルプレーのようなサッカーを実践しているように思われる。その意味ではサッカーの歴史の文脈の流れに乗っているとも言えるだろう。
- 最先端のサッカーのトレンドは追う必要がある。なぜなら、それがサッカーの進化の過程で生き残ってきた戦い方だから。トレンドは追いつつ対戦相手のやり方に応じて戦い方を変えられるチームが理想か?
- トレンドの後追いになったとしても、相手の良さを消して、自分たちの良さを出す、相手の弱点を見つけて、そこをつくことができれば問題ない
- 相手陣内にコンパクトな状態を保ったまま、チーム全体で侵入するためにショートパスを主体として(サイドトゥサイドで)攻めると、相手もコンパクトな陣形を保ちやすいので、逆に試合を動かしづらくなってしまう部分がある。あえてロングボールを使ったり、縦に速い攻撃を仕掛けることで打ち合い展開に持ち込んでしまうのもひとつのやりかた
- あえて前に人数を残すようにして、前後分断サッカーにしてしまうのも試合を動かしやすくする方法としてよく使われている。この手法は特に格下相手というか、攻撃力が劣るチームに使うと効果的
- 日本が対ブラジルでよくやられていたのもこのやり方で、レアルマドリード時代にモウリーニョやアンチェロッティもよく使っていた。ACLで柏が杭州広大と対戦したときに、リッピも使っていた。「肉を切らして骨を断つ」戦略
- サッカーはアメフトやラグビーのように陣取り合戦ゲームと捉えることができる。
- 攻守にシームレスなサッカーを実現するには、できる限りポジションバランスを崩さないほうがいい
- 攻めている間に守備の事を考えたポジション、守っている間に攻撃の事を考えたポジションを取る必要がある
- バックパスを使って相手の守備陣形を間伸びさせることができる。特に勝っている状況では効果的であると思われる。擬似的カウンター状態の形成
- 試合の状況(勝っているとき、負けているとき、同点のとき、試合序盤、試合終盤、リーグ戦なら勝ち点など)やピッチエリアによって、攻守ともに取るべきリスクの度合いを変える。例えば、敵陣ではマンマークベース、自陣ではゾーンベースで守備をする
- 前方へのパスは横方向や後方へのパスに比べ、パス成功率が低くなる。そのため、いわゆる縦に速いサッカー(前方へのパスが多い)は必然的にポゼッションが低くなりやすい。縦に速いサッカーでポゼッションを高めるには素早く相手ボールを奪い返す必要がある。そのため、攻撃回数が両チームともに高くなりやすくなる。攻守が素早く切り替わるハイペースな試合展開になりやすい。逆に横方向や後方へのパスが多いと、パス成功率が高くなり、ポゼッションも高くなりやすい。相手がハイプレスに来ない場合、スローペースになりやすい。
- ポゼッション率と勝敗との相関はないが、ポゼッションは重要。試合のペースをあえて落とす、時間を消費する、相手の守備陣形を間伸びさせる、コンパクトな陣形を保ったまま敵陣に侵入する、など
- 相手の守備の裏のスペースを積極的に狙うことで、ライン間を広げる、カウンターリスクの低減が可能
- ガチャガチャした状況を意図的に作ることでセカンドボールを拾って、2次攻撃につなげることができる。例えば密集にあえてドリブルで突っ込んでいく、空中戦の強い選手にロビング気味のボールを送って競らせるなど。そのときにこぼれ球は常に狙う。こぼれてくる確率が高いところに人を配置しておく。試合を動かしたいときには有効な手段と思われる。
- 中央でボールを奪った方が直線的に相手ゴールに迫りやすい。そのため、高い位置では外を切って中に誘導するチームがある
- 岡田武史氏も言っていたが、カウンターリスクを考えたら、基本はサイドトゥサイドで良いと思う。ただ、攻撃が単調になりやすいので、常に相手の背後、中への縦パスは意識する
- ボックス外からのクロスよりボックス内(いわゆるニアゾーン、ポケットなどと言われる場所)からのクロスのほうが点になりやすいので、そこは狙うべき場所
- ドリブル中でも足からボールが離れた直後はパスが出せないので、そのタイミングであればラインを止めることが可能と思われる
2020年10月17日10:19
カテゴリ: サッカー
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